【あ】
1 挨拶は時の氏神
(あいさつはときのうじがみ) ・挨拶は仲裁の意
2 逢うは別れの始め
(あうはわかれのはじめ) ・逢った人とはいつか必ず別れなければならない。無常のたとえ。 :会者定離(えしやじようり)。
3 青は藍より出でて藍より青し
(あおはあいよりいでてあいよりあおし) ・青は藍を原料としながら藍より青いの意。弟子が師よりもすぐれているたとえ。 :出藍の誉れ
4 秋の日は釣瓶落とし
(あきのひはつるべおとし) ・秋の日没のはやさを、井戸に落とす釣瓶のはやさにたとえていう語。
5 悪縁契り深し
(あくえんちぎりふかし)
6 悪事千里を走る
(あくじせんりをはしる) ・悪いおこないや悪い評判はすぐに世間に知れわたる。 ⇔「好事門を出でず」
7 悪銭身につかず
(あくせんみにつかず) ・盗みや賭博(とばく)など不正な手段によって得た金は、浪費してすぐになくなってしまう。
8 朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり
(あしたにみちをきかばゆうべにしすともかなり) ・人としての道を悟ることができれば、すぐに死んでも悔いはない。
9 明日は明日の風が吹く
(あしたはあしたのかぜがふく) ・明日になればまた状況も変わってくる。くよくよ先のことを思いわずらっても仕方がないと楽観的にいう語。
10 明日は我が身
(あすはわがみ) ・いつ自分自身のことになるかわからないということ。
11 当たって砕けよ
(あたってくだけよ) ・成功するか失敗するかは分からないが、とにかく決行してみよ。
12 頭隠して尻隠さず
(あたまかくしてしりかくさず) ・悪事や欠点の一部を隠して、全部を隠したつもりでいる愚かさをあざけっていう。
13 頭の上の蝿も追えぬ
(あたまのうえのはえもおえぬ) ・自分自身の始末さえろくにできない。
14 中らずと雖も遠からず
(あたらずといえどもとおからず) ・的中はしていないが、それほどまちがっていず、ほぼ正しい推測である。
15 当たるも八卦、当たらぬも八卦
(あたるもはっけあたらぬもはっけ) ・占いは的中することもあるし、外れることもある。
16 悪貨は良貨を駆逐する
(あっかはりょうかをくちくする) ・品位量目の違う二種の貨幣に、同一の名目価格をつけて流通させる時、実質価値の高い貨幣は蓄蔵されたり、地金として使用されたりして市場から姿を消し、実質価値の低い貨幣のみ残るというもの。 ※グレシャムの法則
17 羹に懲りて鱠を吹く
(あつものにこりてなますをふく) ・一度失敗したのに懲りて用心しすぎることのたとえ
18 後足で砂をかける
(あとあしですなをかける) ・去りぎわに恩をあだで返すような行為をする。 :「恩を仇で返す」
19 痘痕も靨
(あばたもえくぼ) ・ほれてしまうと欠点まで好ましく見える意。
20 危ない橋を渡る
(あぶないはしをわたる) ・危険を覚悟で物事を行う。 「今までに何度も危ない橋を渡ってきた」 ⇔「石橋を叩いて渡る」
21 虻蜂取らず
(あぶはちとらず) ・同時にいくつかのものをねらって、結局何も得られないことのたとえ。 :「二兎追う者は一兎も得ず」 ⇔「一石二鳥」、「一挙両得」
22 阿呆の一つ覚え
(あほうのひとつおぼえ) ・同じことを何度も繰り返して言うのをあざけって言う語。 :「ばかの一つ覚え」
23 雨垂れ石を穿つ
(あまだれいしをうがつ) ・わずかなことでもそれがたび重なると大事になる。こつこつと努力を重ねれば成功につながる。
24 雨降って地固まる
(あめふってぢかたまる) ・ごたごたや変事のあとでは、前よりも事態がよく治まることのたとえ。
25 鮑の片思い
(あわびのかたおもい) ・アワビは殻が二枚貝の片方だけのように見えるところから、一方からだけの、相手に通じない恋をいう。 :「磯の鮑の片思い」
26 案ずるより生むが易し
(あんずるよりうむがやすし) ・物事は、実際に行なってみると、事前に心配していたほど難しくはない。